あなたの色に染められて
第15章 公認彼女
『うわッ!京介さん!』
『おい!俺の大事な璃子苛めてねぇだろうな?』
話が盛り上がっていると京介さんが後ろから抱きつくようにその場に座り込んだ。
『優しい私達がいじめるわけないでしょ!』
『そうですよ京介さん。ここは女子だけですから邪魔しないでください。』
お酒のせいかな 少し唇を尖らせて拗ねちゃって
『そろそろ俺の璃子返せよ。』
なんて言ってみんなを驚かせた。
彼は私の肩に顎をのせてすっかり腰を下ろすと
『俺 ここにいる。』
気心知れてるみんなを前にすっかり甘えモード全開
『京介くんて甘えん坊キャラだったっけ?』
幸乃さんに笑われ
『いいの俺のだから俺の傍にいさせるの。』
私の顔を赤らめさせた。
『京介さん。私 ちょっとトイレに…』
あまりの恥ずかしさに私は席を外す
**
『京介! アンタ遥香とどうなってんのよ!』
この言葉を皮切りに魔女たちの声が小さくなって自然とテーブルの中央に顔が集まった。
『…べつに。なんにもねーよ。』
『はぁ?さっきだってイチャイチャしてたじゃない。あれじゃ璃子ちゃんかわいそうでしょ?』
…ったく、俺が何したって言うんだよ。
『知らねーよ。俺もうとっくに遥香と別れてんだぜ?』
璃子のサワーをグイッと飲み干しおらのビールを注文すると
『アンタこの席に座る意味ぐらいわかるでしょ?あの娘 このテーブルに座ってニコニコ笑って。普通なら初対面で座れないよ。』
『本当にあんないい娘 京介くんにはもったいないぐらいだよ。』
『だろ?すげぇいいオンナなの。』
『バカ。璃子ちゃんに抱きつくみたいに座って遥香に見せつけちゃって。 アンタに未練タラタラなのぐらいわかるでしょ?』
『うそ。そうなの?』
『ハァ…。これだよ。』
みんな俺の顔を見ると一斉に溜め息をついて
『とにかく。私達が璃子ちゃんにお墨付きをあげたんだから もっと大事にしてあげなさい。』
『大丈夫だよ。璃子のこと手放すきなんてサラサラねぇから。』
俺はクスリと微笑むと
『京介さん!私の場所返してください!』
トイレから戻って来た璃子が俺の背に立つ
『璃子はここ。』
『もう!』
一気に手を引いて俺の前に座らせると
『もう…少し離れてください。』
赤くなりっぱなしの頬をさらに赤く染め上げた。