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あなたの色に染められて

第29章 HAPPY BIRTHDAY!



『…待って…』

京介さんと深いキスを交わし ゆっくりとソファーに倒されそうになったその時

『…ベッドで待っててくれませんか…』

『…どうした?…』

啄むようなキスを私に贈りながら 優しく私の髪を撫で

『…お願い…京介さん…』

胸をそっと押すと ゆっくりと私の体から離れ

『…わかったよ…』

額にキスを落とし 優しく微笑んで立ち上がり寝室に歩き出した。

その後ろ姿を見送ると私はパジャマのボタンを外し 一度大きく深呼吸して 寝室の扉の前に立った。

…フゥー…ドキドキする…


カチャ

彼の待つ寝室のドアを開けた。

ベッドサイドのランプが灯っただけの柔らかい光の中 京介さんの瞳に私はどう映ってるかな…

ベッドの端に座り一瞬目を丸くしたけれど 私の姿を目にした京介さんは微笑みながら俯き

『…参ったな…』

『…あんまり…見ないで下さい…』

真っ白なレース地に胸元だけピンク色のリボンで飾られたベビードールにお揃いのショーツを身に付けた私。

『…向こうのお友だちのサラがね…お誕生日ならこのぐらいの着なさいって…』

サラのせいになんかしちゃって

向こうのランジェリーショップの中ではかなり地味なものを選んだつもりだったけど

薄いレースに胸元の大きなリボン。私をプレゼントします…なんて思われちゃいそうな姿で

…やっぱりやり過ぎたかな…

今頃になって後悔しちゃって…

『…おいで…ゆっくり見せてよ…』

手を差し伸べた彼の微笑みに吸い込まれるように目の前まで進むと 長い脚の間に引き寄せられ

透ける胸元を隠すようにクロスさせた両手を 京介さんは優しく下ろし指先を絡めて

もう真っ赤に染まっているであろう私の顔を下から覗き込みながら

『…ふ~ん…俺のために着てくれてるんだ…』

ベッドサイドに座る京介さんの視線の先にはレースでは隠しきれない私の胸元

『…脱がすのがもったいないな…』

合わせた視線は私を射ぬくあの視線に変わっていて ニヤリと微笑むと

『…んっ…』

深く開いた胸元に私と視線を合わせながら 長い舌をツーッと這わす。

『…璃子はエロいんだ…』

『…京介…んっ…』

私の後頭部に手を伸ばすとその長い腕で引き寄せて 吐息混じりのキスを落としてくれた。

そのキスは私の羞恥心を拭い去るような 甘くて深い 私の大好きなキスだった

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