あなたの色に染められて
第32章 幸せのおすそわけ
『…おまえが煽ったんだからな…。』
力任せにブラをずり上げショーツを剥ぎ取り
『…イャッ…ハァッ…。』
ピンク色の尖った先に歯を立てる。
…貪るってこういうこと。
半年以上待ったこの体 普通に愛したって優しくできたかわからないのにこんな状況…。
身体中に舌を這わせ
『…ダメ…汚いっ…。』
それこそ足の指一本一本にまで。
『…イャッ…。』
『…メチャクチャにして欲しいんだろ…?』
背を反らせ俺を探すように伸びる細い指に指を絡めてベッドに縫い付けて
『…京介…キス…。』
『じゃ …ここまで来てみ…。』
璃子を見下ろすオレ。
唇までの距離20㎝…。
璃子は首に廻した腕を利用して舌先を少し覗かせながらゆっくりと俺の唇にたどり着く。
『…んっ…。』
舌を絡めたまま 浮いた背中に腕を通して抱き起こし俺の足に跨がらせる。
いつも思うこと…
璃子と体を重ねるとキスをしたくて堪らなくなる。
『…京介のキス…気持ちいい…。』
それは唇を合わせる瞬間に璃子が微笑むから…。
『…んっ…ハァッ…。』
開いた足の間に溢れる蜜を指で絡めとり円を描くように蕾にすぺらせる。
息苦しさと甘い吐息が重なって欲しがっていた唇を外してしまう。
『…逃げんな…。』
『…だって…』
『…だって?』
『…おかしくなりそうなの…。』
これだけ酔うといつもは恥ずかしくて言えない言葉も素直に紡げるようで
『…それならもっと狂わせてやるよ…。』
『…ハァッ…。』
蜜の溢れる泉に指をプツリと差し込めば 俺の首に頬を埋めて 小さくて可愛らしい声を俺の耳に届けてくれる。
あんなに大胆に俺を求めたのに喘ぐ声はやっぱり小さくて 攻め上げるごとに背を逸らせ眉間にシワを寄せ唇を噛む。
『…んぅっ…。』
『…声…聴こえない…。』
…カチャカチャ…
声を出す代わりに璃子の指先が俺のベルトを外そうとする。
やっと届いた可愛い声は今日限定の台詞で
『…京介が…欲しぃ…。』
反則だろ…この潤んだ瞳で欲しがるなんて。
『…早く…ちょうだい?』
壊さないように…壊さないように…
ただその言葉だけを俺の心に言い聞かせた。