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虹色の精霊に導かれて…

第7章 ハワイの夜 1泊目 ①

二宮視点

〝集合場所、マーくんの部屋です〟

「送信!さ、行きますよ」

A「準備?」
 マー君を連れて部屋に向かう。

「そうです。
 さっさと注文しないと、直ぐに来ません。

 すきっ腹に酒は明日が困ります」

(こってりした物じゃない方がいい…でも、夜中だし…大したものは注文できないよなぁ…)

 自分の部屋の前でカードを取り出していると、後ろにマー君がずっと立っている。

「なに?なぜ、私の部屋までついて来るんですか?」
 疑問を言ってみた。


A「えーその…一緒に居たいので…」
 真っ直ぐな目で見降ろすマー君。

(おい…そんな目で見るなよ…変な気…おこすだろ…)

「・・・別にいいですけど…
 あなたには、食器とか出しってていただきたいのですが…」

 今の心の声をかき消すように、少し早口になった。


A「それは、二人でやればいいじゃん♪ほら、着替えよう!!」
 マー君に押されるように部屋に入った。


 部屋に入ると、マー君は何も言わずソファーに座る。
 そして、ルームサービスのメニューを開いた。

「なー集合場所はマーの部屋にしたんだから、自分の部屋で電話しろよ!」

A「んーでも、何にするか…決めておかないと…」
 ちらっと目だけを向けるマー君。

(なんだよ!その目…なんなんだよ!!)

見慣れた優しい目じゃない。真剣な目。


いたたまれなくなって、カバンから着替えを出した。


「じゃ、選んでいろよ!俺はシャワーに行く」

A「んー行ってらっしゃい」


 シャワーを勢いよく出して、音を響かす。


「なんだよ。今の目…」

心臓に悪い…


そっと扉を開けて、マー君の様子をうかがう。

≪何している?≫

{ブツブツ練習している}


≪練習?シャワーの音小さくして、マーの音量上げて≫

{了解した}


A「……ぷリーズ…コむ…ツウぅザルームぅ?」


バン!

勢いよく扉を閉めてしまった。


{カズナリ?どうした?問題か?}
 理解者が質問してくる。

≪なんでもない!マーの音量‥普通に戻してくれ…頼む…≫

{了解した}

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