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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

相葉視点

「ねー、カズ…松潤がさぁ…」

 いつもなら、直ぐ返事が来るのに、カズの返事がない。

 ベッドに近づくと、カズは仰向けになって天井を見ていた。

(天井になにか書いてる?)

 すぐそばで、しゃがんで、同じ天井を見上げるけど、カズの反応がない。

(天井……じゃないみたい……)

{………}
≪……≫

焦点の定まっていないカズ。

(どうしたのさぁ…ねー)

「ニノちゃん♡」

 カズの顔を覗き込むように顔を近づけた。


 目が合った瞬間「なっ!」っと聞いた事のない声を上げるカズ。


「あ、ごめん?」

(本当に聞こえてなかったんだ…驚かしてゴメン…)



N「ああ。こっちこそ…ボーっとしてた…

  なによ…私にも手伝えと?」

 何かをごまかす様な口ぶりのカズ。



「ううん」
 首をふって答える。


「松潤が『ニノの傍にいて♡』っていうから来た」

(似てたかな?)
 潤くんの話し方をマネてみた。


N「はぁぁぁ!
  もしかして、今のJのつもり?似てねぇ…

  それに、最後“♡”なによ?
  Jがお前にそんなもん、つけるか!」
 ちょっと、イラッとした声のカズ。


(そんなに怒らないでよ…

 潤くんに言われた言葉だよ?

 似せたら喜ぶかな?って思っただけだよ…)


ホンノ少し距離を取って座る。


(なんだろう…変な気分…)



雅専属「失礼します」


「あ!日翅(ひわ)ちゃんだ!」

(この変な気持ち何か聞こう!)


 扉に行くと、松潤がワゴンの中身を確認している所だった。


「日翅ちゃんは?」


M「コレ持ってきてくれたら、帰ったよ」


「そう…」

M「なんで、ココに来たの?」


(この変な気持ちを聞きたかった…なんて言えません!)

「翔ちゃんが頼んだ、ジャンクってなに?あーポテチがある♪」

(なにかで、ごまかしマース)

背中に汗をかきながら、テンション高めにチップスを一枚つまんで、口にする。

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