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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

二宮視点


「今のはあなたが悪いと思いますよ」
 マー君の頭をコンコン連打で軽く叩く。

 マー君は舌を出しながら俺の攻撃を文句も言わずに受けている。


{カズナリ まもなく二人が到着する}

≪ん…わかった≫

 理解者が、俺の耳元で、待ちに待った人たちの到着を告げる。


 攻撃を止め、体を起こそうと動かす。

(あれ…転がりすぎたかな…ちょっと腰に違和感ある…)


A「カズ?どうしたの?」
 マー君が、叩かれていた頭を摩りながら、近づいてきた。



{マー は カズナリ の事になると鋭いな}

≪俺の事より、自分の心配しろよなぁ≫


「いや、そろそろ起きようかなーって」
 腰のあたりを触りながら体を起こす。


A「ん…」
 マー君が手を出した。

「ん?」

 マー君の行動が一瞬分からなかった。


A「起きたいんでしょ?」

「あ、うん…ありがとう」

 マー君の手をつかんで、ベッドから起き上がる。


A「そろそろ来そうなの?」


「…そうですね」

(マー君…理解者の声聞こえてた?なんて、聞けない…)


コンコン

 控えめなノックの音が聞こえる。



A「いこうか♪」
 笑顔のマー君が扉に向かって手を引かれる。


「うん!!」

(逆も良いかも…)

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