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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

松本視点


スンっ

ふわっと扉の方からいい匂いがしてきた。
 大好きな匂い…優しくて、嬉しくて、楽しくなる匂い


コンコン

 扉からノックの音が聞こえる。


(お迎え♡お迎え♡)

 キッチンから出ると、そこには手を繋いだ二人がいた。


N「来ましたね…」
A「やっと来たね♡」


(二人の距離感も順調だね)


A「どうぞ!」
 ゆっくり扉を開ける雅紀。

 廊下に立っていたのは、シャワーを浴びたての智さんと笑顔の翔くんだった。


A「リーダー待ったよ♪」
 雅紀が両手を広げて迎える。


O「ああぁ…おまたせ」
 頭を少しかきながら、部屋に入って来る。

 そして、その後ろをついてくる笑顔の翔さん。

「翔さんの頼んだ、ルームサービスも来たよ♪」
 キッチンのワゴンを指さしながら、その横を歩く俺。

 ワゴンを確認した翔さんは嬉しそうに「ビール飲みたい♪」と声を上げる。


A「飲もう♪」
 雅紀と翔さんがワゴンに向かっていく。


N「席はどうします?」
 ちょっとしたフルコース全部乗せ状態のテーブルの前でニノが考えていた。


「ここがリーダーで。そこがニノ。あとはどこでも良いよ」

 席を指定していく俺を見て、大野さんが「おれ…飯入らない…」呟く。


(言うと思いましたよ)
 想定内の言葉に、動じない俺。

「そんな事、言わないで!ね?」
 肩をそっと触って席に座らす。

(あったかい…よかった)

 肩から感じる智さんの温かさで、心から安堵した。

「明日の本リハの為の体力作りだと思ってね。これくらいならいけるでしょ?」

 少し困った顔している智さんを、席に座らせる。

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