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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

櫻井視点

N「あのね…翔さん」

「……はに?」
 パスタを口に入れるとニノが話しかけてきた。

 それと同じタイミングで、「翔ちゃん」と智くんも話しかけてきた。

「ふぁい!」
 智くんの方を向く俺。

O「ZEROの取材お疲れさま」
 カラになった俺のグラスにビールを入れてくれる智くん。


「あっ! ありがとう」
 口にしていたパスタを急いで飲み込んで、グラスをとる。 

 智くんはニコッと笑う。

(お酒ついでもらちゃった♪スゲー嬉しいんですけど…)

「智くん…」

 頭の中で、言葉にできない感情が、駆け抜けていく。

(落ち着け、櫻井翔。
 感情で動くと、せっかくの前々夜祭がぶち壊れになる)


O「なぁに?」

(いやーそんな顔しないでくださいよ(*ノωノ)


「ううん。なんでもない…」

 頭をふって、ついだばかりのビールをゴクゴク飲み干す。

O「喉乾いているの?」

「物凄く、喉も乾いてます。ビールお代わりください」
 グラスを智くんの方に向ける。

O「よしきた♪」
 智くんは栓の空いたビールを俺の少しビールが残ったグラスについでくれる。

A「だから!飲み比べ!!」
 雅紀が俺たち二人の行動に抗議してきた。

(いいじゃん。今だけ、いまだけだよ!智くん貸して!!)


O「今は五人だけだから、何言ってもいいよ」

(ここで、祝福のコメントは無理です…冷静になってから…そう冷静になってから…)

O「大丈夫。兄ちゃんが聞いてあげる!」

 少しふざけた顔で胸を張る智くん。

(お兄さん…確かに、嵐の年長者ですね♪)
 肩を揺らしながら笑ってしまった。


N「じゃぁ!言わせてもらいましょうか?」
 急にニノが立ち上がった。

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