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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

松本視点

「だから!その『違うので行く』って…リーダー
 飛行機は新幹線じゃないんだから、一本後で行くって無理なの分かってる?」


O「分かってるよ。でも…あの時は、そうしたかったんだ!」
 バツの悪そうな顔をしている智さん。


A「え?なんで潤くんが知ってるの?」
 雅紀が驚いた顔をしている。

「ニノに聞いた」

A「……そ、そうっか…」
 府に落ちたのか、それ以上言わずに、椅子に座る。


N「あの時は、本当にどうしようかと思いましたよ」

S「そんなに?」

N「小学生みたいなマー君とちいふと待ってたんですけど…」

S「うん」

N「ちいふの携帯に電話がかかって来て、翔さんが別行動になって…」

S「………」

A「大ちゃんが…ズズ…ゥン」
 雅紀の声が涙声になって行く。


「ちょっと、なに?泣いてるの?」

A「だって、大ちゃんが…さ…あの時…」
 雅紀の目に涙があふれてくる。


N「この人にマジ顔で『さわるな』って言われたら誰だって凹みますよ」
 智さんに指さしながら、顔を歪めるニノ。

 智さんが両手を合わせている。

S「マジで『さわるな』っていわれたの?」
 再び立ち上がった翔さんは、雅紀、ニノ、リーダーと順番に見て、雅紀の顔に戻ってきた。

A「う、うん…」
 涙声で返事をする雅紀。

S「ひえぇぇ俺、立ち直れないかも!」
 頭を抱える翔さん。

(確かに、翔さんなら、壊れたかもね…まずないだろうけど…)

A「しょぉちゃん(泣)」
 ボロボロ泣き出す雅紀。

S「よしよし」
 テーブル越しから手を伸ばして、頭をなぜる翔さん。

N「それで、あの『好き』になるんです」

S「なるほど…」

N「納得できましたか?」

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