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虹色の精霊に導かれて…

第2章 ハワイの夜空の下で

櫻井視点

 ずっと摩っているのに、手がぜんぜん温かくならない。

 どうしたら、温かくなる…

 ベッドが見える。


 ちょっと、卑猥な想像してしまった。


(もう!さっきの心の声のせいだ!・・・ん?心の声って…違うだろ!)


「シャワー浴びておいでよ…」
 ベッドまで連れていき、手を離した。


O「そうする」
 智くんが笑った。


「待ってるから…」
 今まで触っていた手が無いことが、寂しくて、手を振ってごまかす。


 智くんは「ふふっ」と笑ってバスルームに入って行った。


しばらくして、シャワーの音が聞こえてきた。


(よし、密室に閉じ込めた…今のうちに、危険物を確認しておこう)


勝手しったメンバーのカバン。

大体何がどこにあるか知っている 15年も一緒に旅をしている。


 鞄のなかに手を入れる…


(固いものはないね…)
 手を引き出して、はぁと一息でる。



{有ったら飛行機乗れないよ…}
 後ろから、声が聞こえる。


「はは、確かに!」
その声に返事をする。


(わ!荷物散乱…中見たってばれないようにしないと…)
 中身が少し出てしまったから、カバンに詰め直す。


 {…やっと…}
 声が近づく。

「なに?」
 リアルな感じがして、振り向く。

「誰?誰かいたの?…誰もいなかったはずの………怖いんですけど…」
 背中を触る。

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