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櫻井視点

Ｏ「〝今の僕らが　ここいるのは、たくさんの人たちのおかげです〟」
　唐突に智くんが挨拶案を口にする。

「はいはい」
　素早く手帳にメモを取る。

（智くんは、なんだかんだ言っても、俺たちのリーダー。年長者。
　締まった言葉を考えてくれるんだよね）


Ｍ「ねぇ翔さん…」

（なんだい？何かいい言葉あるかい？）



Ｍ「精霊様に挨拶するんだよね？『人たち』ってどうなの？」
　ほろ酔いの潤が首を傾げながら質問を投げかけられた。

（はっ？そこぉ？）

Ｏ「え？ダメかな？」
　智くんが困った顔で、俺を見上げる。


「だ、ダメじゃないと思うよ
（キュートな顔で見つめないで！）

　ほら、潤も！

（お前の質問にはちゃんと答えないと、真に受けてるから…）

『嵐』は“人”のアイドルだから、人でいいと思うよ」

潤と智くんを交互に見ている。


Ｎ「そうだね…たぶん　ずっと、俺らは人の子なんだ」
　ニノが潤の肩をポンポンと叩く。


Ｍ「そっか！わかった！」
　納得した顔の潤。


Ａ「そうだね…俺らは…人の子……」
　対照的に下を向く雅紀。

（雅紀？どうした？）


Ｏ「おいらも人の子！ね♪相葉ちゃん♪」
　智くんが笑顔で雅紀の肩を抱き寄せる。


Ａ「う、うん!!
　　そうだね♪大ちゃん♪」
　肩を抱かれて、ビックリしつつ、うれしそうにする雅紀。


　仲良く肩を組む二人を、和也が口角を少し上げながら笑う。

「ほかにいい言葉ない？」


Ａ「〝アイドル〟入れようよ♪」
　ご機嫌な雅紀が言う。

Ｏ「30過ぎて、自分のこと『アイドル』って言う？」
　眉をハの字にして言う智くん。

「（あなたは）十分アイドルですよぉ」
親指を立てて笑顔を送る。

Ｏ「そ、そうぉ♡アイドルなのかぁ…」
　ちょっとハニカム智くん。

（おおおおお！）

Ｎ「ここに一番のファンがいますよ」

「はい。私ぃ智くんの事なら何でも知っています♡」


Ａ「その手帳に大ちゃんの秘密が書かれているとか！！」


「紙媒体には書く必要ありません。全てここにありますからぁ」
こめかみ辺りをトントンと人差し指で叩いてみた。