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虹色の精霊に導かれて…

第3章 出発点への道

二宮視点

≪…今現在の状況打破を教えて…≫
 まーくんをシートに座らせながら、理解者に声を掛けた。

{カズナリは、このままマーと待機がベスト。

ショウとジュンには、サトシの事言わない方がベター}



≪そうか…そうだな……理解者!メンバーに何かあったら、チクイチ報告頼む!≫

{了解した}
 無数にあった光の珠はなくなり、車の中にまーくんと俺だけになった。


 シクシク泣いているまーくんの背中を撫ぜている。

まーくんの周りを忙しく回っていた小さな光がゆっくりになって来た。


≪おまえ、頑張るなー≫

肺気胸が再発した時、専属として守護を頼んだ俺の理解者の一つ。
導きも助言もしない ただ、ずっとまーくんの体調だけを守ってもらっている。


その点、俺は腰の具合がまちまちになったけど、あんな思いは、もうしたくないから、いいんです。



俺には、俺だけの俺にしか見えない霊がいる。

俺はその霊を“理解者”と呼んだ。


いつ気が付いたのか、覚えていない位まえから、当たり前のように側にいた。

他の人にも、一緒に居るところを見かけていた…から、そういう者だと思っていた。

でも、その霊の事を言葉にすると、みんな変な顔をする。


「ゲームの世界の話よね?」「夢でも見てるのか?」

「現実見ろよ!もう。戦隊ものが大好きな子供の歳じゃないだろ!!」

いろいろ言われた…だから、霊のことを話さないようにした。


それでも、面白がって『噂』という形で、クラス中に広がって、学校中が知っているような状況になった


もう、説明が面倒になって、人とも必要以上にかかわらない様にした。



小さい時からRPGが好きで、家にいることが多かった。

別に体を動かすことが嫌いじゃなかったし、本気で野球選手になりたかったくらいだ。

心配したのか?ただ、誰かに会いたかったのか?いとこが勝手に送って受かった事務所を通して、めぐり合った…


ものすごく居心地のいい人たち…



“理解者”の事…知っても、変わらなかった人

同じようで違う“何か”を従える人

高い理想を持って突き進む人

そして、俺の予想を遥かに上回る可愛くバカな人

こんな僕を好きだと言ってくれる人たち

人を信じていいって思えるようになった。


だから、俺の…俺だけの力で


『嵐』


ココを守る。

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