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虹色の精霊に導かれて…

第34章 だまし だまし

二宮視点

引き戸くぐって車内に入る。

(リムジン仕様のバンかよ…)

席がコの字の配置になっていた

(運転席の真後ろに座りたかったのに…)


車の進行方向に向いている後部座席にゆっくり座る。


「あっ」
体に響く鈍い痛み。

(ヤバいな…座るだけで、こんなに…)


 ガヤガヤ外から音がしている。

≪理解者 薄い蚊帳を掛けといてくれ≫

{わかった}

ガヤガヤの中心であろうマー君が車に入ってきた。

A「あ!真ん中 開いてる!」
 後部座席の真ん中にドカッと座る。


(わぁ…体に響く…)


M「じゃ 俺 角!」
 テンションの高い潤くんもピヨンと席に飛び込んできた。

(潤くんもぉ? はぁ 部屋に帰ったら即効性の回復薬飲まなきゃ…)


O「おいらここでいいかな?」

S「じゃ 俺はコッチね?」



俺を囲うように大野さんとマー君が座り、マー君の横に潤くん 翔さんと座った。

(俺 少し寝てもいいかな…)
角にある三角のコーナーに体重をかける。

ハンディカメラを持っているスタッフが乗り込んできた。

カメラの小さい赤いランプが点いている。

(まだ 撮るの?オフの顔になれないじゃん…)

M「まだ 回っているの?」
 潤くんがカメラを指さす。

スタッフ「はい」

M「そぉ…」
 小さく頷いて

M『一日目 終わりました!!』」
 ニカッと大げさに笑らった。

スタッフ「お疲れ様でした!!」

A「お疲れでした」

S「凄かったね♪」
 カメラに向かって笑う翔さん

スタッフ「カッコよかったです」
 カメラに声が入るくらいの高さで話し始める。

(普通に話しているよぉ…じゃ カメラ切ろうよぉ)

M「マジで?どこら辺?」
 潤くんが乗り出してくる。

スタッフ「時間を忘れるっていうか、この曲の時、自分は何していたか、とか考えてました」


A「いつから〝嵐組〟?」

スタッフ「僕は〝Monster〟からなので、日が浅いです」


S「そう言う事言わないの!!俺たちは時間でつながっているんじゃないから!!」 

(ああ。みんな 楽しそうだな…俺も楽しかったよぉ…でも 今は… … …)

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