
虹色の精霊に導かれて…
第34章 だまし だまし
O「『程々の暴飲暴食』の方かおかしいと思わね?」
大野が二宮におしぼりを渡す。
N「いいんじゃない?そんなに 食べれないし 飲めないと思うし…」
窓に頭を当てて、外を見ていた二宮が体を起こしておしぼりを受け取り顔に乗せる。
S「クー 冷えたビール飲みたい!!」
急に両手を上げて、叫ぶ櫻井。
乗っていたスタッフが櫻井の方を向く。
A「そうだね♪」
うんうんと腕を組んで頷く相葉。
M「でも、エライさん達いたら『シャンパン』だろうね?」
髪をかき分けながら言う松本。
S「だなぁ でも それでもいいや!!」
ちょっと考え込む櫻井 でも 直ぐ笑顔になる櫻井。
A「いいよねぇ」
口角を少し上げて笑う相葉。
大野クスッと笑ってメンバーを見る。
二宮もふふっと笑っている。
少し走った所で、車が止まった。
外から車の扉を開き、藤渕チーフが入って来た。
チーフ「お疲れ」
スタッフ「はい お疲れ様です」
チーフ「着替えは今朝のをハウスにあったからそのまま 持ってきた。
着替えと身なりを整えてたら戻ってこい!」
A「じゃ俺一番!」
相葉が立ち上がる。
チーフ「迅速に動えよ。ジャニー社長を待たせるなよ!」
S「俺も!」
櫻井も立ち上がる。
M「パッパとね」
S「おう」
車から降りていく二人。
チーフ「二宮」
狭くはない車の中でチーフの声が響く。
N「はい」
体を起こしてきちんと返事をする二宮。
チーフ「これ 飲んでおけ」
ポケットからガラスの小ビンをだす。
大野にチラッと確認する二宮。
大野は小さく頷く。
二宮少し身を引く。
チーフ「少しでも回復しておけ」
二宮の手に無理やり握らすチーフ。
N「はい…」
二宮は持たされた、瓶の先端をおり、目を閉じ、唇をつけずに中の液体を口に入れる。
ゴクンと飲み込んまでに、数秒かかる二宮。
O「まずいね」
飲んでいない大野が眉を潜める。
体を小刻みに震わせ、瞳をウルウルさせる二宮
M「 打ち上げは俺たちが回すから、じっとしてろよ?」
心配そうな目の松本
N「そうですね 明日もありますので…大人しくしてます」
チーフ「ちょっと これからの事で伝達がある 集まってくれ」
社内にいたスタッフを連れて車から降りる。
