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虹色の精霊に導かれて…

第36章 だまし だまし ふらつく

二宮視点

A「おまたせ!」
 勢いよくまーくんが返ってきた。


「やかましい!」
ちょっと八つ当たりしてしまった。

A「ご、ごめん…」
 まー君が萎縮する。

「おしぼりちょうだい!」

A「あ、はい」
 オズオズとおしぼりを差し出す。

S「噛みつかない」
 翔さんが苦笑いしている。


(噛みつくようにしたのは、あなたたちでしょ…もう!)

まーくんからおしぼりをもらって体を拭く。

O「ただいま」
 大野さんが帰ってきた。

S「おかえりなさい」
 笑顔で迎える翔さん。

O「ふふ ただいま」
 ふにゃっと笑う大野さん。

(なんですかこの二人の空気…ムカつく…)

M「顔っ」
 今度は潤くんが苦笑している。

「全く あなたたちは」
(何故にそんな表情するんですか?)

シャツに腕を通しながらブツブツ文句を言う。

着終わった頃

運転手「車動きます」
 運転手が日本語で言う。

(ドライバー、タイミング読んでたのかな…時間とったかな…)
シートにちゃんと座り直しながら考えていると、いつの間にか車は進んでいて、迷路のような地下駐車場を進んでいた。

(自分で運転は嫌だな…)

車が止まる。

(着いたのかな?)
外を見ると、これでもかってほどの花が並んでいた。

(隠す気はないんだね…こんだけ盛大にしたんだから、シークレットにはしないか…)

 車ドアがスライドした。

 翔さんが一番に車から降りる。
 続いて大野さんも降りる。

S「おつかれさまです」
 翔さんが営業用の声が聞こえる。

スタッフ「はい お疲れ様です」
 スタッフ達の返事が聞こえる。


まーくんの背中を見ながら車から降りる。


花のオブジェの中にヨーロッパ風の内開き門が畳まれている。

レンガサイズの石で組まれたアーチの中に木製の大きな扉が見える。


「イラッシャイマセ」
 タイミングよく 木製の大きな扉を開けるボーイ。

俺たちはボーイの横を通り抜けて中に入る。


 店の中にスーツを着た亀梨くんと大倉くんが待っていた。

亀梨「お疲れ様です」
大倉「お疲れ様です」

 二人が同時に頭を下げる。

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