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虹色の精霊に導かれて…

第36章 だまし だまし ふらつく

櫻井視点

司会「それでは、一言お言葉をいただけますか?」
 司会者がマイクをジャニーさんに渡そうとする。

社長「え 僕?いいよ!」
 手をブンブン振ってマイクを持たないジャニーさん。

社長「僕の事なんか聞くより、嵐の誰かが挨拶しないと」
 ジャニーさんが俺たちの方見た。

(あ!あれは『誰を指名しようか』だ)

明らかにニノを隠そうとする雅紀。

(バカ!!
 そんな動きをすると、目立つだろ!!

 こういう時は…)
「いえいえ まずはジャニーさんから挨拶を貰わないと、話しにくいです」
ジャニーさんの背中や肩に体を密着して丁寧に対応する。


社長「そう?」
 少し、顔を高揚するジャニーさん。

O「そうですよ。ジャニーさんからじゃないと」
 智くんもジャニーさんに笑顔で挨拶を進める。

社長「わかったよ じゃ 一言ね」
 マイクを受け取って マイクをポンっと叩いた。

(よし 今のうちに…)
顔を動かさずに、目だけで、来賓とスタッフの位置を確認する。

社長『ジャニーです 今日は『嵐』のコンサートに参加 観覧してくれて ありがとぅ…』
 マイクのスイッチを切って マイクが俺に回ってきた。

「ジャニーさん もっと!!」
マイクを持って、ちょっと 慌ててみた。

(もう少し時間欲しい 即席スピーチの考える時間くださいよぉ)

社長「やだよ はずかしい」
 すっと 亀梨の後ろに隠れるジャニーさん。

 亀梨くんが、とっても困った顔をして周りを見ている。


司会「では、嵐のメンバーより代表挨拶をしていただきましょうか?」
 司会者がアタフタしながら俺たちを見た。

(くーー 話しながら 文章を繋いでいくしかないなぁ)

司会者がいる場所に近づきながら 小さく、手で『集まれ』のアクションをする。

 雅紀とニノが一緒に動き出す。

 潤が雅紀の肩をポンと置いて何か言っている。

 その会話を智くんが聞いている。

(潤に何か案があるんだなぁ)



近づいてくる 潤が小さくマイクを催促する。

「頼むわ」
マイクの柄を順に向ける。

M「わかった」
 マイクを持ってメンバーが並ぶのを少しだけ待っている潤。

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