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Blast of Brilliant STARS

第10章 ジャポニズム②

【翔たんさま・山】



「翔くん…行ってくるよ
雅紀も和も潤も先に行った
今日、俺も出撃する」


「智…俺は明日だ
みんなに会いに行くから待っててくれよ」


これが最後の会話だった。

智の零戦は戻っては来なかった。

俺は機体不良で出撃すらできず 一人生き延びてしまった。


「みんな…ごめん 会いに行くって約束したのに…」


終戦をむかえても 後悔しかなくて

死ぬことしか頭になくて 辿り着いた浜辺


「 よく五人で遊んだよな 」

「今から会いに行くから… すぐに行くから…」


真冬の海に足を入れても 少しも冷たくない

みんなに会える喜びしか感じない


その時だ

蛍が 1・2・3・4
俺の回りを囲むように飛んでいた

真冬に蛍なんていない…

でも聞こえたんだ


「翔くん…死んじゃ駄目だ! 俺たちの分まで生きて!」

「智… 雅紀… 和… 潤…」

「いつも傍にいるよ 翔くん…」


蛍は4人の姿に変わり 俺を抱き締めた

「やっと会えた…」



翔たんさん
2015-11-04 00:54:10


〉暗くてすみませんm(_ _)m ジャポニズム じゃないか~(汗)



〉切ない、泣けるお話、ツボですわ…!

真冬の蛍となった四人の光が
失意の翔さんを取り囲んで励ますシーンは、

映画のワンシーンのように脳裏に浮かんだわ。

書けないから読み専と仰られてましたが、
なかなかどうして!

演出がドラマティックで
心情を描くのがお上手で

謙遜されるのがもったいないですわ♡

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