煩悩ラプソディ
第13章 オキテ破りのシェアハウス/all
顔を上げた先
視線が翔の大きな瞳に捉えられた
ゆっくりとその瞳が近づいてきて
潤の唇に柔らかな温もりが重なった
潤が目を見開いて固まっていると
ふふっと笑いながら
翔の唇が離れていって
翔「目くらい閉じろよ」
そう言って
沸騰してる鍋の火を止めた
翔「コレこの後どーすんの?」
何事もなかったかのようなその言葉に
止まっていた潤の思考が動き出して
翔の両肩を掴んで壁に押し付けた
潤「なんでキスなんてすんのっ…!?
俺の気持ちからかってんのっ…!?」
ぐちゃぐちゃな感情のままをぶつけて
翔を見つめる瞳からは涙が零れた