煩悩ラプソディ
第14章 恋も二度目なら/SA
大野先生からアドバイスと衝撃的事実をもらってから数日。
相変わらず中学生日記みたいな日々を送る俺たちに先生から朗報が届いた。
今日から三日間だけ、子どもたちに外泊許可が出た。
最近のすこぶる元気な子どもたちの様子を鑑みてのクリスマス以来となる自宅での生活。
そういえば、家族になってから子どもたちと一緒に過ごすのは今日が初めてで。
後部座席で黙々とDSとにらめっこする二人を覗き見て、ふふっと笑みがこぼれる。
運転席の雅紀も、時折ルームミラーをチラチラ見ては俺と同じように微笑んでいる。
…やっぱり、雅紀と家族になれて良かった。
潤もかず君も、俺にとっては二人とも大切な息子で。
守るべき存在があることって、同時に自分の存在意義みたいなものも改めて思い知らされる。
ここんとこずっと雅紀とのことで悶々としてばっかりだったけど…
本当は、お互いの想いを確かめ合えただけで十分なんじゃないか。