テキストサイズ

煩悩ラプソディ

第15章 或いはそんな休日/AN






「…あ〜明日はZEROの取材だもんなぁ…残念だわ。智くん何だっけ?明日」

「ん?俺?あぁ、一日ドラマだな。松潤は?」

「俺もドラマの撮り入ってる。残念だわほんと…」


っておい、最後ちょっと笑ってんじゃん!
いいよもう…別に期待とかしてないし。


はぁと小さくため息をつくと、着替え終わったにのが優太を連れてソファへ戻ってきた。


「あ、にの確か…「俺ダメでーす」


翔ちゃんに被せるように食い気味でそう発するにの。



…え、にのって明日オフなの?



「にのオフじゃん。
相葉くんと優太と遊園地行ってやれよ」

「や、俺友達と大事な予定あるし」

「なに?」

「地球守る約束してるもん」

「ゲームだろそれ」


松潤との会話に翔ちゃんもリーダーも笑いながら加担する。


「地球はいつでも守れますよ?
優太くんとの時間は明日までですよ?二宮さん」

「そうだよ、めっちゃ懐いてんじゃんこの子」


にのの隣で大人しく俺たちの会話を聞いている優太の頭を、リーダーが優しくポンと撫でた。



…え、にのと遊園地?



チラッとにのを見ると、明らかに不機嫌そうに眉間に皺を寄せて唇を尖らせていて。


その目がこちらを向いたから思わずゴクッと唾を飲んだ。


「…どうなの?相葉さん、」


ジィっとこちらを見つめながら、ここまでの流れからの結論を俺に委ねようとするにの。


「え?や、俺は…
にのが良ければ…ね?優太、」


そのまま優太にパスするけど、意味が分かってないみたいでかくんと首を傾けて俺を見上げてくる。


「なぁ優太ー?
まぁくんとにのちゃんと遊園地行くか?」


助け舟を出すように、テーブルから松潤が片肘をついたまま優太に投げかけると。


「いくー!いきたいっ!」


途端にパァっと顔が明るくなり満面の笑みでそう答えた。


「いつ?いついく?」

「明日、かな…」

「あした?やったあ!にのちゃん!」


キラキラおめめの優太は、俺の返事を聞くと隣のにのにギュッと抱きついた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ