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煩悩ラプソディ

第31章 未だに勢力まだ拡大中/AON






ゆっくり呼吸をしながらぼーっと天井を眺めているにのをよそに、相葉ちゃんは慣れた動作でラグに転がるティッシュをささっと引き抜いた。


「あっやべ、汚しちゃった…」


小さく呟きつつごしごしとラグを擦る。



いいよそんなの、適当に拭いときゃ。


しかしなぁ…


相葉ちゃんのスイッチが入ってるとは言え、正直一か八かの賭けなんだ。


さすがにこのままここでヤるのはにのは相当嫌がるはず。


相葉ちゃんは優しいから、にのが嫌がることは絶対しねぇし。


俺らでヤる時はベッドが当たり前だから。


大きめっつってもソファでなんて窮屈で無理だよな。


やっぱここまでかぁ…


まぁ、にののあんなおねだり聞けただけでも収穫だな。


それに俺だってこれ以上は見てらんね…



「…相葉くん」


諦めて瞼を閉じようとした時、甘えたように小さく相葉ちゃんを呼ぶにのの声がして。


視線を遣れば、熱に浮かされたうるうるした瞳でラグに居る相葉ちゃんを見つめるにのの姿。


そしてゆっくり体を起こしながら、膝に引っ掛かった下着とスウェットをぽいとラグに放る。


黙ったままじっと相葉ちゃんを見つめるその瞳は、相変わらずうるうるしてて。


何か言いたそうに口をむにむに動かしてるけど…。


なんだよその顔…
可愛すぎんじゃねぇか…!



「…なに?」


そんなにのの様子に気付いた相葉ちゃんの表情が、ふっと変わったのが分かった。


立ち上がって隣に腰を下ろす相葉ちゃんをずっと目で追っているにの。


「気持ち良かった…?」

「…ん、」

「くふ、その気になっちゃった…?」

「……」

「いいの?ここ大ちゃんちだよ?」

「……じゃん、」

「え?」

「…シよ、って…言ったじゃん…」


パーカーの裾をぎゅっと握り締めながら、ちらりと隣の相葉ちゃんを見る仕草。


「うん、シたいけど…いいの?ここで」

「別に…いつもしてんじゃん、」



えっ!?
いつもしてる!?



「ふふっ、もう…途中でヤダはなしな?」

「言わないよ…」

「くふふ、たまに言うじゃん。やっぱベッド行くって」

「も、うるさいっ…」


耳まで赤くしたにのが、相葉ちゃんの胸倉を引き寄せてキスをした。



いや、つーかお前ら…


ソファでヤってんのか!

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