煩悩ラプソディ
第5章 愛情注ぐ理由はいらない/ON
ベルトを外して、ズボンとボクサーパンツを一緒に脱ぐ。
大野さんもまだ恥ずかしさがあるようで、モソモソとロンTの裾を引っ張って隠そうとしていた。
そんな仕草がやけに可愛らしくて思わずふふっと笑みをこぼした。
「ここ、座って?」
ソファの座面を指して、大野さんを促す。
素直に座った横に俺もベタ座りする。
すでに熱く勃ち上がった大野さん自身をマジマジと見つめる。
なんか…ほんとにドキドキしてきた。
「…あんま見んなや…」
照れながらボソッと呟くから、その赤い横顔にちゅっとキスをした。
驚いてこちらを向いたその唇にまたキスをする。
そろりと大野さんのソコに右手を持っていき、優しく触れた。
「あっ…、」
触れただけなのに、ビクッと肩を揺らす。
キスは止めないまま、大野さんがしてくれたようにゆるゆると上下に手を動かした。
先端の先走りがジワっと溢れてきて人差し指を濡らす。
その感触が愛しくて、糸を引く液を手の平に広げるようにソレ全体に纏わらせた。
「うぁっ…に、の…」
「…なに?」
「やば…それ、いい…」
目をギュッと閉じて襲いくる快感に耐えるように眉を寄せている。
いつも頭の中でイメージしてる、大野さんの感じてる顔。
それを間近で見て、俺自身も否応なく熱を取り戻した。
俺のこと考えて…
俺で、気持ちよくなって?
そんな気持ちが溢れてきて、自然と扱く手の早さも増してくる。
目の前の大野さんは、未だ目をギュッと瞑ったまま荒い呼吸を繰り返している。
もっと…気持ちよくなってよ。
ロンTの裾をたくし上げて現れた突起に顔を近づけ舌を這わせた。
「あぁっ…!」
ビクンと跳ねた体とともに、今まで聞いたことないような声が聞こえた。