煩悩ラプソディ
第33章 お熱いのがお好き/AN
背後からパチンと音がして、ゴロッと床に落とされるボトル。
そして火照った耳たぶや頬にちゅっと口付けられ、左脚がそろりと持ち上げられた。
ぬるぬるとした相葉さんの先端が数回蕾を撫で、ぐっと宛がわれる。
思わず肩を縮こまらせれば、抱き込むようにぴったりと胸元がくっつけられて。
そこから伝わる相葉さんの心音と温かさを感じながら、押し入ってきた圧を受け入れた。
「はぁっ…あぁ、にのっ…」
ぐりっと奥まで突き上げるように進んでくる相葉さんは、やっぱり余裕無さげに吐息を漏らしてる。
「んんっ、ふっ…ぁんっ…」
そういう俺だって、久し振りの直に伝わるこの感触に想像以上の快感に襲われて。
足を開かされた状態で突き上げられる角度のせいか、いつもよりスムーズに俺のイイトコロに到達するから。
「やっ、だ…めっ、あいばさっ…」
「ここでしょ?にののとこっ…」
肌がぶつかる音に紛れて響く粘着音。
灯り一つ点いていないこの部屋では、十分過ぎる程にムードが倍増されていて。
息を上げて腰を送る相葉さんの吐息が耳にかかり、更にぶるっと体が震える。
「はぁっ、にのっ…」
「んっ、はっ…」
「こっちは…?」
「あっ、やだっ、あぁっ…!」
揺さぶられながら膝裏から外された左手。
すぐに反り返った俺の中心にその手が触れ、良い様に動き回る。
急に与えられた快感に、思わず頭を反らせてぎゅっと目を瞑った。
「いやっ、あっ、あいばさっ…」
「んっ、やっべ…気持ち、いいっ…」
きゅんと締まった中の締め付けに、相葉さんも色っぽい声で快感を口にして。
絶え間なく続く粘着音に合わせて感じる、膨張した相葉さんの昂り。
背後から耳に届く、俺を求める相葉さんの声。
ぴったりとくっつく汗ばんだ体温も何もかも。
この空間で感じるもの全てに飲み込まれてしまいそう。
もういっそ溺れてしまいたい。
相葉さんに…
このまま相葉さんに…溺れさせて。
「んっ…もっとっ…」
「えっ?」
「もっと…きてっ、あいばさんっ…」
反らせた頭を凭れさせたまま、くるりと相葉さんに顔を向ければ。
荒くなっていた呼吸が止み、代わりに綺麗な喉仏がこくっと動いたのを感じた。