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「やっ…だ、ちょっ、待っ…」


肩にしがみつく手にぎゅうっと力が込められる。


止めようとしてるつもりかもしれないけど全然弱っちくて。


手の中のかずくんは先端からの先走りでぬるぬる。


人差し指でそこを撫でればびくびくと震える感触に堪らなくなる。


自分のをする時と同じようにゆっくりと上下に手を動かすと、それに呼応して小さな声を上げ始めたかずくん。


「あっ、あっ、待っ…て、」

「…きもちいいの？」

「まさ、きっ…待ってっ、」


ぎゅっとしがみつくくぐもった声は絶えず＂待って＂と言うけれど。


こんな盛り上がった状態でもう止めらんない。


擦り上げながら先走りを絡めれば更に滑らかに指が動き。


手の中で腫れ上がっていく熱に思うことはただひとつ。


とにかくかずくんを気持ち良くさせたい。


感じてる顔を見たい、声を聞きたいって。


「ね、まさきっ…だめっ、も…」

「イキそう？」

「はぁっ、ほんとっ…も、あ、むりっ…！」


パッと上げられたその顔が縋るような眼差しで俺を見た。


今にも零れそうな程に膜の張った瞳がゆらゆら揺れて。


堪らずに右手を動かしつつ薄い唇に喰らいつく。


「ぁん、んっ…、はっ、」

「かずくんイって…イっていいよっ…」


追い立てているのは俺なのに一緒になって最果てに引き上げられている錯覚に陥る。


それくらいかずくんの声と表情に煽られて。


忙しなく動かす右手と無心で貪る唇。


舌を絡ませる水音と上下する度に生まれる粘着音で脳ミソが溶けてしまいそう。


「あっ、んんっ…まさきっ、だめっ…」

「いいよ、かずくんっ…」


絶え間なく上がる甘い声が俺の名前を呼ぶから。


それが合図と受け取ってスパートをかけた。


「あっ、い…もぅ出るっ…イキ、そっ…」

「いいよっ…ね、顔見せて…」

「やっ…、あぁっイっ、クっ…！」


びくびくっと体が跳ね上がったと同時に手の中で弾けた熱が指の間を伝っていった。


くったりとしたかずくんは目を閉じたまま静かに呼吸を繰り返していて。


破壊力抜群のイキ顔がしっかりと目に焼き付いて離れない。


やば…超可愛かった…


手の平に残る余韻を噛み締めるように再びかずくんに視線を戻せば。


すーすーとやけに静か過ぎる呼吸。



…あ、れ？