煩悩ラプソディ
第45章 流星エピローグ/AN
「ンっ、はっ…」
「あっ、あっ、やっ、ンっ…」
"動いてもいい?"と余裕のない声でそう問い掛けられた後。
覆い被さった雅紀はゆっくりと腰を動かし始めて。
絶え間なく聞こえてくる、くちゅくちゅという粘着音が耳に纏わりつく。
そのイヤラシイ音にも、密着した火照った素肌にも。
耐えるような雅紀の色っぽい声や表情にも完全に溺れてしまっていて。
腹で押し潰されている俺のもまた上向きながら揺れている。
「はっ、かずくん…すっごいいいっ…」
「ぁ、ン…もっと、」
「…ぇ?」
「もっと…、んっ、動いたら…?」
しがみつく耳元に呟くと雅紀のが俺の中で急に膨らんだような気がした。
「やっ…ン、」
「…いいの?」
低めの声が鼓膜を擽る。
間近の喉元がごくりと鳴ったのが聞こえた矢先。
ぐんっと一段と腰を押し付けられて。
「やっ、あぁっ…!」
「うっ、ン…かずくんっ…」
「ひゃっ、あっ、まってっ…!」
「ごめんムリ、待てないっ」
さっきのゆっくりとしたストロークと急変して激しく腰を進めてくる雅紀。
肌が当たる音と繋がった部分から聞こえる音。
それから自分では制御不能になってしまった恥ずかしい喘ぎ声も何もかも。
この小さな雅紀の部屋はそんな非日常であっという間に埋め尽くされてしまい。
動いていいって言ったけどっ…
待って、こんなの激しっ…
「ま、さきっ…だめ、まって、やっ…!」
「ごめっ、かずく…あぁいいっ…」
一心不乱に快感を求めて腰を打ち付けられ頭の中がオーバーヒートを起こしそうで。
ただただ雅紀の首にしがみついていたら突然ビリッと凄い刺激が走った。
「ひゃっ!ンっ、やっ、やだっ…」
「なに…?どうしたの?」
「そこヤっ、まって、ダメっ…!」
一点を突かれる度に電気みたいな強い刺激が駆け抜けていく。
怖くなってぎゅうっとしがみついたらくぐもった声でそっと囁かれた。
「かずくんのイイとこ…ここなんだ」
「えっ?な、にが…?」
「よかった…気持ち良くなろ、かずくん」
「え、なに…、あぁっ!」
言い終えるとまた同じ場所を集中的に突いてきて、今度こそ頭が真っ白になりそうだった。