煩悩ラプソディ
第45章 流星エピローグ/AN
目下で止め処なく高い喘ぎ声を出し続けるかずくんに完全に煽られて。
しかもまさかいいポイントを探り当てることまで出来るなんて。
必死にしがみついてくる腕とか、耳にダイレクトに響いてくる喘ぎ声とか。
待ってと言われたら突き進んじゃうし、ダメと言われれば奥まで強く打ちつけちゃう。
慎重に進めてきたつもりだけど、もうここまで来たら我慢なんてできなくて。
今は目の前のかずくんに溺れてゴールを目指すことしか考えられない。
密着した腹の下には芯を持ったかずくんのがピンと上向いている。
腰を動かしながらもそっとそこへ手を差し入れた。
「ふぁっ!だっ、だめっ…そっちだめっ!」
「ン、大丈夫…きもちぃからっ…」
半身を起こすと、紅潮した頬には汗が滴っていて。
眉を下げて潤んだ薄茶の瞳には涙の膜が張られ、目尻にも同じく溜まっている。
「も、だめっ、ヘンに、なるっ…」
「いいよ、きもちいいことだから…ね?」
「や、だっ…も、見んなっ…」
「じゃあ…もっとくっつこっか?」
「ンンっ、あぁ…やだっ、」
乱れた顔を覆うかずくんにぴったり寄り添いつつ、反り返ったソレを腰の動きに合わせて擦り上げると。
尖端から滲む先走りも相まって更に滑りが良くなって。
ジェルでジクジクになった後ろはずっとイヤラシイ音を出し続け、その音にも後押しされるよう。
もうそろそろ限界間近。
同じようにかずくんの呼吸も荒くなってきた気がする。
虚ろに見上げてくる瞳からはついにぽろりと涙が零れ落ちて。
「はぁっ、まさきっ、ンっ…」
「んっ…」
同時に理性も零れ落ちたのか、顔をくいっと引き寄せられて下から唇を塞がれる。
腰の動きも手の動きも止めぬまま、夢中で互いの唇を貪り合った。
「ンンっ!…はぁっ、だめ、も…イキそっ…」
「俺もっ…あぁ、いいっ…」
「やっ、あ、だめっ…ンっ、イクっ…!」
瞬間、グッと纏わる腕に力が入り手の中で爆ぜた熱い感触と。
きゅっと内襞が絞られるような感覚に一気に射精感が高まって。
抜け殻みたいにふわりと脱力した温もりを抱き締めながら。
「あぁ、かずくんっ…イっ、クっ…!」
果てる瞬間に腰を強く押し付けて、かずくんの中に全てを注ぎ込んだ。