テキストサイズ

煩悩ラプソディ

第10章 星に願いを/AN






なにがあったのか、よく覚えていない。




相葉さんが「送ってく」って言って。




俺が「いいよ」って笑って。




横断歩道の前まで来て「ここまででいいよ」って俺が言った。




相葉さんも「うん」って言って。




「寒いからもう行って」って…
言ったんだっけ、俺。




信号が変わったから渡り始めたら、相葉さんが後ろからなにか叫んだ。




なに言ってんのか分からなくて聞こうとして振り返ったら、耳元で大きな音がした。




車と、なにかがぶつかるような…そんな音。




よく…
覚えてない…けど。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ