例えばこんな日常
第18章 超短篇詰め合わせギフト
《天然(リアル)》
◆二人のブーム◆
「「せーの」」
ピッ。
ガコンと言う音とともに落ちてきたのは、ホットのカフェオレ缶。
「やった!へへ、ごめんねリーダー」
「え〜また?俺コンポタ飲みてぇなぁ」
自販機からカフェオレを取り出しながら見上げると、シュンとして見下ろすリーダーの顔。
「…相葉ちゃんフライングしてんだろ」
「は?してないって!」
最近、俺とリーダーの間で『同時にボタン押してどっちのが出てくるか選手権』がブームになっていて。
通算3勝目。
リーダーはブレずにコンポタを押し続けている。
「相葉ちゃん、もっかいやろ」
「え~いいよ?ま、勝負は見えてるけどね〜」
ムッと口を結んだリーダーを横目に、小銭を入れてお互い所定のボタンに指を置く。
「やっぱコンポタなの?」
「俺はこれが飲みてぇんだ」
くふふっと笑いながら問いかけると、目の前の黄色い缶をじっと睨みつつそう返ってきて。
含み笑って合図を出そうとしたら突然リーダーに止められた。
「あ、髪になんかついてる」
「え、どこ?取って?」
「ここ。こっちきて」
言われるがままにリーダーに顔を近づければ、ふいにチュッと唇に軽くキスをされ。
と同時に"ピッ"と可愛い音が鳴り、ガコンと落ちる音が足元に響く。
「いぇ〜いコンポタ〜」
固まる俺をよそに、リーダーは嬉しそうにコンポタを取り出してニヤケながら見上げた。
「やっと1勝だわ。来週もやろ?相葉ちゃん」
つーか…
リーダーそれ、フライングじゃん…。
***
コンポタをなにがなんでも飲みたい大野さんのお話でした(´・∀・`)←
ご本人が好きかどうかは定かではありませんが、なんとなく…好きであってほしい(笑)
毎週火曜のこのブームはいつまで続くのかなー^o^♡