例えばこんな日常
第18章 超短篇詰め合わせギフト
《櫻葉(ノンリアル)》
◆『櫻葉パパとチビ末ズ』クリスマス潤篇◆
プレイルームで仲良くツリーの飾り付けをする息子たちを、櫻井さんと並んで窓越しに見つめる。
頂の金星から螺旋状に伝う電光。
そのキラキラしたネオンに照らされながら、かずが雪だるまの飾りを手に取り潤君に手渡す。
「…かず君、ほんと優しいですよね」
穏やかな笑みで、隣の櫻井さんがポツリ呟いた。
「潤は一人っ子だから…かず君のこと兄弟と思ってるみたいで」
「うちのかずも、潤君のことほんとの兄弟みたいに思ってますよ」
お互いクスッと笑い合うと、部屋の中から呼ぶ声がして目を向ける。
「ねぇおとー!きてー!」
プレイルームの中に入り、手招きするかずに近寄り目線を合わせた。
「どした?」
「これ!」
ずいっと手渡された小さな紙。
「サンタさんにって。じゅんくんのおてがみ」
かずの横で、キラキラした目を俺に向ける潤君。
「これ、潤君のお願いごと?」
「うん。おねがいしまあす」
「ふふっ…よし、分かった!届けるね」
にっこり笑って潤君の頭を撫で、櫻井さんの元へ。
「これ、潤君の欲しいものですよ」
「え、ほんとですか?」
こっそり櫻井さんにそう告げて紙を手渡せば、嬉しそうに二つ折りの紙を開いた。
そこに書かれていたのは。
"かずくんとかぞくになりたい"
少しの間の後、お互い顔を見合わせて。
「これって…」
「……」
「どういう…」
「あの、相葉さん…それ…
潤の願いごと、叶えてやって…くれますか?」
その覚悟を持ったような熱い眼差しに、頭の中で鐘が鳴り響いた。
かず…
もしかしたら…
父ちゃんの願いも、叶うかもしんない…
***
クリスマス潤篇でしたー☆
ね、この潤くんのお願いごとがあったから、彼らは家族になれたワケですもんね。
そんな事を思うとなんだか感慨深いですな^o^
なんかこのショートでは翔ちゃんが押せ押せだなぁ。
温泉ではちょーヘタレだったくせに( *´艸`)←