例えばこんな日常
第9章 いてもたってもいられない/AN
こんなに俺のこと求めるにの、久し振りだよ。
…今日は、ほんとに我慢できそうにない。
火照った頬と蕩けた瞳で、こちらを見つめるにの。
両膝に手を差し込んで抱えると、じっくり解したソコが赤く熟れてその時を待っていた。
「…いくね、」
先端を馴染ませてぐっと圧し入れば、上擦った声を小さく上げて。
ゆっくりとナカを拓くように腰を送り、纏わりつく締め付けに耐えながら。
二人ともTシャツを脱ぐ余裕なんてないまま、待ち望む快感に貪欲に向かっていく。
やがて滑らかに俺の全てが埋め込まれ、にのの熱いナカにようやく馴染んだ。
虚ろに目を伏せて見つめるその瞳に優しく投げかける。
「…動いていい?」
「ん…きて、」
掠れたその声が届き、どくんと自身が脈打つのを自覚しつつゆっくり腰を送ると。
「ぁんっ…あ、」
待ちわびたその感覚に声を上げ、同時にナカをきゅっと締めて俺を離さないとしてるようで。
…っ、やっべ…
序盤からこんなんじゃ俺のほうが限界かもしれない。
ふと目線を下に落とせば、さっき果てたはずのにのの中心が存分に主張していて。
Tシャツに触れている先端からじわっと蜜が出て、そこに丸く滲んでいる。
「…はぁ、やっばい、にの…」
「ぁっ、んんっ…ぁん、」
そんな最高に感じているにのを見下ろしながら、拓かれたナカを埋め尽くすように揺さぶった。
「っ、ぁあっ…はっ、あいば、さ、」
「んっ、はぁっ…」
律動に合わせて響く粘着音と、にのの高い嬌声。
繋がる度に擦られる感覚と、包み込まれるような熱い心地。
逆上せる頭でその全てを捉えながら、いつものポイントを目掛けて更に打ちつける。
「ぁあっ!んんっ、そ、こっ、」
顔の横に置かれた無防備な腕が、びくっと跳ねて。
構わず波立たせると、一際高い声と共に顔を左右に振りだした。
手の甲をおでこに当てて、涙目のにのが揺さぶられながら俺に焦点を合わせる。
「ぁん…ねぇ、あいばさっ、」
「っ…んっ?」
「ねぇ、ぁ…いいっ、」
「…っ、はぁっ、」
「あいばさんっ…きもち、いいっ…」
紅潮した頬でうっとりとした笑みを浮かべ、俺にそう伝えてくる。
その顔を見た瞬間、僅かに残していた理性を手放した。