
たのしいまいにち
第3章 初めて
今まで私たちは、えっちな話をするために毎日話をしていたわけではなかった。
彼がたまにそういった話題をふってきたが、
わたしは適当に誤魔化していた。
なんだか恥ずかしいから。
興味は人よりあると分かっているが、
実際に誰かと話すとさすがに恥ずかしい。
でも、
いつかまた会えたら、したい。
と思っていたし、それは、伝えていた。
一回だけしかあったことのない人を、
しかも、倍近く離れている人を、
好きになっていく自分が不思議だった。
でも、今までの人を好きになる感覚とは違う、
安心感のある、お父さんのような、
暖かさのある、好き、だった。
