秘密
第25章 2人
二回目の大ちゃん家
始めてきた時のりんごジュースの味は今でも忘れない
家に持って帰ったやつをさっくんに見せたけど、どこにあるのか分からなくてあの日から飲めてない
だからすごく楽しみだった
大「はい」
「ありがと!!」
大ちゃんの手からコップを受け取りガブガブ飲んでいると
大「ゆっくり飲みなよwまだたくさんあるから」
って
なんかお母さんみたい…
小学生の時よく言われたなぁ
大「どうかした?」
あっ、いけない
もう考えないようにしてたのに
「ううん」
コップをテーブルに置いて隣に座っている大ちゃんに寄りかかった
なんかそうしたかった
【ここにいる】って実感したかった
なにも言わずに肩に腕を回し大きな手で肩を叩いてくれる
大ちゃんといるといつもこう
言葉なんていらなくて
大きな腕で抱きしめられているような感じ
包容力っていうんだっけ?
大「お風呂はいってきな?ご飯作っとくから」
「一緒に作りたい」
だって作ったことないんだもん
ママもパパもさっくんも危ないからって包丁すら握らせてくれなくて
もう16歳だっていうのにそれは恥ずかしいでしょ?
大「わかった、待ってるから。脱衣所に着替え置いてあるから着てね、下着ないけど…」
「ありがと大ちゃん」
どこまでも優しい声にたくさん甘えてしまう
たくさんわがまま言ってしまう
でも大ちゃんはそれでいいっていうんだ
だからこうしてる
お風呂場に入ると目の前に鏡があった
そこに映し出されるルナの体
数時間前につけられたキスマーク
「やだ…やだ…」
目の裏に焼き付いている男の顔
「やだ…やだ…!」