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秘密

第15章 頼



ノックの音で影の形ですぐに嵐ってわかった

だからいつも通りに返事をした

ドアが開いて嵐が入ってきた時
本当は嬉しかったんだ

会いに行かなくなって3週間
ずっとこの日を待ってた

でも思い出しちゃったんだ

『嵐にまとわりつかないで』

またここで嵐と前みたいに戻ったら意味がないって
だから思わず目をそらしてしまった

なんでも知ってる、とでもいうように話を進めていく嵐

さっきまでここで歌ってた歌
これを聞いていたと言われた時は驚きを隠せなかった

初めての英語詞
翔くんに聞かせると約束した歌
でも本当はこういう歌作る予定じゃなかったんだ
最初は明るくて感謝の気持ちがこもった歌
これを作ろうとしていたから聞かせると言った

今回の曲は誰にも聞かれなくていい
そう思ってたんだ
自分の中で眠らせておこう
自分はこの考えを忘れないでおこうって

でも聞かれてしまっていた今
もう話さない訳にはいかなくなってくる

嵐にディレクターさんにつけられた痣、擦り傷
全てを晒してしまっている

全てを話し終わって
もうここで関係を終わらせようとしたんだ
その関係さえなくなればディレクターさんが悲しまない
誰にも暴力しない

でも大ちゃんは離れないでって言うんだ
なんでそこまでルナにこだわるのか分からなかった
でも本性が出たんだろう
ずっと一緒って言ってしまったんだ



この約束いつまで守れるかな…

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