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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第14章 クリスマスローズ

Sho side

楽屋を出て
スタジオを通らずに外へ出た

なるべく人に会わないように
駐車場へ急ぐ

潤をスモークのかかった
後部座席に乗せて
性急に車を発進させた

しばらく黙って車を走らせて
人気のない河川敷に
車を停車させた

翔「潤…?」

車の中から後部座席に移動して
潤の躰を引き寄せる
躰は熱を持っていて
ずっと小さく震えていた

翔「頑張ったな…気づいてやれなくてゴメン…」

抱きしめて震えが止まるように
背中を撫でるけど

潤「ちがっ…ごめ…なさ…」

今度は謝りながらしゃくりあげるように泣きはじめた

潤「皆にっ…迷惑,かけっ…」

翔「迷惑とか思わないから,皆だってそうだよ」

子供をあやすように
髪を優しく撫でていく

それでも潤は
でも…
だって…
俺なんて…と
自分を否定し続ける

翔「大丈夫だから…」

涙が溢れ続ける瞳に
そっと口づけて
しょっぱい涙を吸いっていく

それを潤の唇に重ねて
啄むようなキスを繰り返した

潤「んっ…翔く,んっ…ごめんなさい…」

翔「俺に謝らなくていいから…電話…くれてありがとな…」

頼ってくれてよかった…

ホントはもっと早く気づいてやれればよかったけど…

それでも,潤がこんな思いをしているときに傍に居ることができてよかった…と心から思う

翔「少し…寝てな…うちに帰ろう」

本当はずっと抱きしめていたいけど車だからそうもいかない

潤「前に…行ってもいい?」

そのままそこで寝かせようとすると潤が俺の袖をつかんだ

二人で前に移動して
もう一度深く唇を合わせた

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