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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第19章 シンビジウム

Jun side

翔「天使が困ってるね…」

潤「…っ」

水分多めの蕩けた瞳と
少し紅潮した顔で
見上げられて顔が熱くなる

しかも天使ってなんだよ…

膝にかかる重みが増して
視線を移すと

寝息を立ててる翔くんがいて

潤「ほんと…あなたの天使は困ってますよ?」

そう口では言いながらも
普段なかなか見れない可愛さに頬が緩む

ほっぺをつついてみても
気持ちよさそうに膝の上で寝てる

その躰を起こして
助手席のシートを少し倒して寝かせてから

エンジンをかけて
睡眠を邪魔しないように
できる限り安全運転で家に向かった


潤「翔くん…翔くん,起きて」

車をマンションの駐車場に停めて
ぐっすり寝てる翔くんに声をかける

翔「…んー…?」

瞼が持ち上がって

薄く開いた唇にキスをしてから

潤「着いたよ……歩ける?」

せめて家までは歩いてくれなきゃ
困るんだけどさ…

と思いながら車から降りて
助手席のドアを開けた

翔「手繋いでくれたら歩くー」

少し寝てスッキリしたのか
さっきより呂律はまわってるけど

それでもまだふわふわした口調で
助手席から片手を伸ばしてくる

夜遅いし大丈夫か…とその手を握って
もう片手に俺のと翔くんの荷物を持って

素早く玄関の鍵を開けて中に入った

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