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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第19章 シンビジウム

Jun side

ふと隣の温もりがないことに気づいて
夢の中から意識が浮上した

潤「ぁれ…翔くん…?」

寝室を見渡しても翔くんの姿はなくて

起き上がって寝室を出ると

翔「なんで置きっぱなしなんだよ
…しょーがねーなぁ…」

玄関で昨日放置した荷物を
回収してる翔くんがいた

…っていうかなんでって…覚えてねーのかよ

潤「翔くんのせいでしょ…」

いや…いいんだけどさ?

あれだけ酔ってたし
覚えてないんじゃないかなー…とは
少し思ってたし?

可愛い翔くん見れて嬉しかったし?

…でも,だからこそ起きたときは
“おはよう”ってベッドの中でしたかったのに

潤「ハイ,頭痛いんでしょ?」

リビングに戻ってきた翔くんに薬を渡すと

翔「ありがと…」

それを呑み込んでから

翔「…あのさあ,俺…なんでココにいるの…?」

遠慮がちに
言いずらそうに声をかけてきた

潤「…ほんとに覚えてないの?何も?」

朝食を作るためにキッチンに向かう俺が
怒ってるように見えたのか

翔「…ごめん,俺何かしちゃった…?」

申し訳なさそうな声が聞こえる

冬の寒い朝だし
二日酔いでも食べやすいかな,と
小さめの土鍋に作った雑炊を
テーブルに運びながら

昨日の出来事を掻い摘んで話した

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