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過激BL短編集

第12章 たこ焼き〜外はさくさく中はとろとろ〜

「え?」
「………」

実が俺に甘えるように抱きつく。

立ち上がろうとする俺は、また座り込む。

「どうしたん…。様子おかしいで」
俺には基本甘えたりはしない。
クールなキャラ。

こうやって引き留められて抱き寄せられるなんて。

「我慢…できひん」
「なにがぁ」
「セックスしよう…?」

顔をあげて俺を見る実の目は潤んでいて、顔も赤い。
俺達は付き合って1年だけど、あまりセックスをしたことがない。

「実っ…大丈夫?」
「大丈夫やったら、こんなに求めてへんわ」
今にも泣き出しそうな声で返事が返ってくる。

「隠さんでもいいんやで?いつでも言ってくれれば…」
「嫌われるのが!」

俺を抱く実の手が震えている。

「嫌われるのが怖いねん」

俺も同じだ。嫌われるのが怖い。だからお互いを遠ざけるように逃げてしまう。

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