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にじいろ。

第7章 二人の夏。 

繋がった2つの身体は
どっちが俺で
どっちがかずなのかわからない
まるで
水に垂らした絵の具のように
混ざり合って一つになるような感覚だった



そういえば前にも同じようなことがあったな


それは
初めて二人の手が重なった時


『手、パーにして?』

『パー?』


あの時の、手の大きさ比べ


『全然俺よりデカイじゃん
絶対抑えられるって。』

『似てる』

『まーくんの手と、俺の手。』




今、俺の目の前に居るのは

一つに繋がって同じ鼓動を感じてるのは







間違いなく
もう一人の、俺。

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