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『良かった、翔くんが幸せそうで』
言ったよ？
確かにそう言ったよ？

その気持ちに嘘はねぇーよ？



だけど。





ほんの少し
ほんの少しだけ

胸が痛い。





そもそも俺は
翔くんを恋愛対象として見てる訳じゃない

なのに…なんでだよ？




翔くんは俺のヒーローだった
翔くんのおかけで
中学校生活を楽しく過ごせた

勉強も教わって
まーとも仲良くなれて





これで彼女が出来たとかならまだ良かったのかな

同じ男だから
ライバル心が出てきてんのかな？



だけど翔くんのあんな幸せそうな顔見たら
応援するしかねぇーじゃん


付き合ってる人が男だなんて
俺達にだからこそ言えたんだと思うし

そんな翔くんの気持ち、俺…








裏切れねぇ。





中学の卒業式の日
翔くんが俺に言った言葉を思い出した



『潤。雅紀のこと、宜しく頼むな』










そーだ…


よし、これだ。