テキストサイズ

にじいろ。

第12章 慟哭。

翔くんが智くんのことで悩んでるのはわかってる
バイトの話をしてくれないこと
会えないこと
一人で抱え考え込んでるんでしょ?


潤「あのさ」

翔「んー?」

潤「…俺じゃダメかな?」

翔「えっ?」

潤「俺じゃダメかな、翔くんの相談相手」


翔「じゃあ、何か悩み事が出来たらその時は頼むよ」

そう言ってニコッと笑った


翔「おし、行ってくるわ」

潤「行ってらっしゃい!頑張ってね!」


俺の頭をクシャッと撫でて
翔くんはビルの中へと入って行った




はぁ…


翔くんからしたら
俺はまだまだガキで
到底頼れる存在なんかじゃないんだろうな


いつになったら追いつけるんだろう


秋の空にそびえ立つビルを見上げて
溜息を一つ、ついた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ