テキストサイズ

にじいろ。

第13章 迷宮ラブソング。

中1の時。
ある日、俺は2個上の女子バスケ部の先輩から部室に呼び出された



『相葉くんってさ、高橋と付き合ってるの?』



杏奈と付き合ってたわけじゃない
そもそもお互い恋愛感情なんてものとは程遠かった
性別を超えた友達
バスケ部の同志
それだけだったのに

俺は何も答えられなくて
それで余計に誤解を生んでしまった









『しようよ』


『高橋だと思っていいから』









動けないでいる俺に
その人はにじり寄って来た



ただ、ただ 恐怖心しかなくて
声も出なかった











ー ガチャガチャ ー


鍵のかかったドアを開けようとする音がした




「あれっ、開かない
誰かいるんですか?」



この声は…








雅紀「杏奈!!!」



ドアに駆け寄り
震える手で鍵を開けた







杏奈「雅紀何やって… え…?」









「いいとこだったのに。」

何食わぬ顔でその人は出ていった







杏奈「何があったの」










俺が誘ったって
誤解されたくなくて
杏奈が責任を感じてしまうんじゃないかなんて
その時は考えられなくて
俺はすべてを杏奈に話した

ストーリーメニュー

TOPTOPへ