テキストサイズ

にじいろ。

第16章 君の声が聴こえる。

翔ちゃんと大ちゃんが二人で歩いてる姿を見ながら
俺たちはその後ろを歩く


和也「歌詞にメッセージ込めたの、わかった?」

かずに聞かれて。


それって。
やっぱり聞き間違いじゃなかったの?



俺の耳に届いたのは。





雅紀「『最後に一言 Merry Kiss to まー』
って聞こえた」


和也「あたり♡」




あはは。
歌詞にメッセージを乗せちゃうなんてね
やっぱりかずは世界一可愛い!!!


冷たくなった小さな手をギュッと握ると
驚いたような顔をしたけど
いいし!
誰に見られても関係ないし!
俺、最高にハッピーだし!!


繋いだ手を
ダウンジャケットの中に突っ込んだ


雅紀「あったかいね」

和也「んね、あったかい。」


雅紀「ありがとう、かず」

和也「ん?」

雅紀「メッセージさ」



会場から少し離れた高台の鉄柵にもたれ掛かると
開始の合図の花火が連続であがった


みんながそっちに注目してる中


和也「まーくん」

名前を呼ばれてかずの方を見ると


和也「17歳の誕生日、おめでとう。
それと、Merry Christmas!」

そう言って
背伸びをして
キスをくれた

日付は12月24日に変わり
時計は00:00を指していた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ