にじいろ。
第20章 裏切りは蜜の味。
藤島「この半年間、どうやって生きてた」
和也「あんたに関係ないだろ」
藤島「ウリか」
和也「そんなのしてねーよ」
藤島「そうか…」
藤島の表情が
ほんの少し柔らかくなった気がした
二宮「ねぇ。これからなにするつもり?」
藤島「着いてくればわかる」
連れて来られたのはやっぱりあの場所で
ギッと藤島を睨みつけた
藤島「あの人は居ないよ」
和也「え…?」
俺が飼われていた地下の部屋じゃなくて
入ったことのない別の部屋に通された
和也「これ……」
窓のない、六面全てが白の箱のような部屋
そのうち床以外のすべての面は
引き伸ばした俺の写真でギッチリと埋まっていた
藤島「二宮が出ていってから
あの人は家にいる時間の大半をこの部屋で過ごしてたんだよ」
そういえばヒロムは
最初の頃、よく俺の写真を撮っていた
裸の写真も
女装の写真も
一枚もなくて
食事してるところとか
眠ってるところとか
ゲームしてるとことか
ギター弾いてるとことか
そんなのばっかり…
奥にある小さなチェストから
両手に収まるくらいの小さなアタッシュケースを取り出して
それを俺に渡した
藤島「この中に
お前の写真のデータが全て入ってる。
あとはこの部屋の写真だけだ。他には無い。
二宮。
お前の手で全て処分しろ」
藤島の弟分がダンボールを持ってきて
その中に壁の写真を一枚一枚剥がして入れていった
和也「あんたに関係ないだろ」
藤島「ウリか」
和也「そんなのしてねーよ」
藤島「そうか…」
藤島の表情が
ほんの少し柔らかくなった気がした
二宮「ねぇ。これからなにするつもり?」
藤島「着いてくればわかる」
連れて来られたのはやっぱりあの場所で
ギッと藤島を睨みつけた
藤島「あの人は居ないよ」
和也「え…?」
俺が飼われていた地下の部屋じゃなくて
入ったことのない別の部屋に通された
和也「これ……」
窓のない、六面全てが白の箱のような部屋
そのうち床以外のすべての面は
引き伸ばした俺の写真でギッチリと埋まっていた
藤島「二宮が出ていってから
あの人は家にいる時間の大半をこの部屋で過ごしてたんだよ」
そういえばヒロムは
最初の頃、よく俺の写真を撮っていた
裸の写真も
女装の写真も
一枚もなくて
食事してるところとか
眠ってるところとか
ゲームしてるとことか
ギター弾いてるとことか
そんなのばっかり…
奥にある小さなチェストから
両手に収まるくらいの小さなアタッシュケースを取り出して
それを俺に渡した
藤島「この中に
お前の写真のデータが全て入ってる。
あとはこの部屋の写真だけだ。他には無い。
二宮。
お前の手で全て処分しろ」
藤島の弟分がダンボールを持ってきて
その中に壁の写真を一枚一枚剥がして入れていった