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にじいろ。

第20章 裏切りは蜜の味。

〜 和也Side 〜



玄関のドアがバーンと空いたかと思うと
俺の名前を呼ぶバカデカイ声が聞こえた


ヒロム「和也! 和也!!」



来た…。



その声はだんだん小さくなっていく。
地下室に向かったか…

俺はホッと胸を撫で下ろした



それから20分程した頃
藤島と弟分が俺のところへやって来た






藤島のワイシャツには
返り血の痕。


和也「殺ったの…?」


藤島「いや」


和也「でも、その返り血…」




藤島「自殺したよ
アイツは自分で引き金を引いた」


和也「なん…で…?」




藤島「さぁな」



藤島は
あの地下室でアイツと何があったのか
どんな言葉を交わしたのか
教えてはくれなかった



藤島「二宮。
お前は何も見ていない。
何も聞いていない。
このことはお前には関係のないことだ
わかったな?

さぁ、行こうか」



廊下に出ると
火薬の臭いがした


もう二度とここに来ることは無い


俺たちは車を走らせて
河川敷に向かった

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