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にじいろ。

第21章 君に届け。

俺達の他にも何組か路上ライブをしてる奴らがいて
それぞれの音楽を殺さないように
駅から流れてくる人並みに
BGMを添えてる

立ち止まって聞き入る人もいれば
そうでない人もいて
こんなにたくさん人がいるのに
誰のことも知らなくて。


チューニングを終えて
音合わせがてらとりあえずなんかやる?と
斗真が聞いてきた


和也「アレやりたい。アレ。」

斗真「アレって何だよ(笑)」

和也「歌うから合わせてきて?」


ギターのボディーでカウントを取って
流しを始めた。



和也「ワン、ツー、 、 、」


♪空を見てごらん 星が見えるだろう
 ただそこで美しく 輝いているだけさ

 星に聞いてごらん 君に聞こえるかい?
 ただそこでささやかに 瞬いているだけさ

 流れ星ながれて君の 涙をぬぐってお願い
 ただここで穩やかに 微笑んでいてほしい


 空を見てごらん 夜が明けるだろう
 今ここで新しい 日々が始まってゆく

 日の光浴びてる君の 笑顔を守ってあげた
 い
 今ここで美しく 輝いている君と

 いつまでも手をとりあって
 步き続けていこう…♪


斗真「いいんじゃね?」

和也「いいねー!」

斗真「おし、やるか!」


今年最後の
二人だけのライブが始まった。

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