にじいろ。
第23章 にじいろ花火。
待ち合わせ場所に着くと
ネイビーのダッフルコートを着た翔くんの背中を見付けた。
そっと近付いて
智「翔くん」
名前を呼ぶと
翔「うおぉ! びっくりした…」
ちょっと焦ってる翔くんが可愛かった。
智「待たせちゃってごめんね?」
翔「ううん! 俺も今来たとこだし、」
鼻も耳もほっぺたも真っ赤なのに。
ホントはずっと待っててくれてたんでしょ?
翔「じゃあ行こっか」
ホントは手を握って温めてあげたいけど
そこは我慢して
翔くんと並んで歩く。
翔「家族でよく行く行きつけの店なんだ。 凄く美味しいから期待してて!」
智「ふふっ。楽しみ。」
年下の、しかも学生の翔くんに奢られるのは気が引けたけど
お祝いなんだから気にしないでいっぱい食べて!って言ってくれた。
連れて行かれたお店は落ち着いた雰囲気のキレイ目の鮨屋で
回る寿司屋しか知らない俺はちょっと緊張した。
智「俺、場違いじゃない…?」
翔「そんなことないよ! いっぱい食べてね、智くん!」
美味しいものは
そりゃ嬉しいけど
ホントのところはなんだっていい。
隣りに翔くんが居てくれること
それだけでいいんだ。
智「うめぇ…」
翔「でしょ? やっぱりここにしてよかった」
あんまり見たことのない貝の握りを頬張りながら
翔くんが満足げに微笑う。
智「ありがとう、翔くん」
その笑顔を見たらなんだかホッとして
俺も微笑んだ。
ネイビーのダッフルコートを着た翔くんの背中を見付けた。
そっと近付いて
智「翔くん」
名前を呼ぶと
翔「うおぉ! びっくりした…」
ちょっと焦ってる翔くんが可愛かった。
智「待たせちゃってごめんね?」
翔「ううん! 俺も今来たとこだし、」
鼻も耳もほっぺたも真っ赤なのに。
ホントはずっと待っててくれてたんでしょ?
翔「じゃあ行こっか」
ホントは手を握って温めてあげたいけど
そこは我慢して
翔くんと並んで歩く。
翔「家族でよく行く行きつけの店なんだ。 凄く美味しいから期待してて!」
智「ふふっ。楽しみ。」
年下の、しかも学生の翔くんに奢られるのは気が引けたけど
お祝いなんだから気にしないでいっぱい食べて!って言ってくれた。
連れて行かれたお店は落ち着いた雰囲気のキレイ目の鮨屋で
回る寿司屋しか知らない俺はちょっと緊張した。
智「俺、場違いじゃない…?」
翔「そんなことないよ! いっぱい食べてね、智くん!」
美味しいものは
そりゃ嬉しいけど
ホントのところはなんだっていい。
隣りに翔くんが居てくれること
それだけでいいんだ。
智「うめぇ…」
翔「でしょ? やっぱりここにしてよかった」
あんまり見たことのない貝の握りを頬張りながら
翔くんが満足げに微笑う。
智「ありがとう、翔くん」
その笑顔を見たらなんだかホッとして
俺も微笑んだ。