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にじいろ。

第23章 にじいろ花火。

〜 翔side 〜



まさか智くんに知られてたなんて
思いもしなかった。

確かにあの時の智くんは
様子が変だった。
あれはそういうことだったんだね。

『俺に隠してることない?』
そう聞いてきたのも…

知ってたのに
俺を問い詰めたりしなかったのは
智くんの優しさだね
そんな優しさに
俺はただ甘えてた。


翔「黙ってて…ごめんね…」


智「ううん。
翔くんならいつかきっと言ってくれるって信じてたから。
俺の方こそ
知ってたのに知らないふりしててごめんね」


智くんが俺を抱き寄せて
ギュッとしてくれた。


翔「ううん…。

智くん…せめて心だけは側に居させて…?
離さないで…?」


智「離さないよ。
だって、離れられないでしょ?俺達」


智くんが俺の左手を取った。


智「この指輪に誓ったでしょ?」




翔「うん…」

智「俺のこと、信じられない?」


翔「そうじゃないけど…」


どう言っていいかわからない
智くんのことは信じてる
でも…





智「おいで、翔。」




智くんは俺の手を引いて
寝室に連れて行った。




智「教えてあげるよ。
俺がどんなに翔のこと愛してるか」




キスをしながら
二人の身体がゆっくりとベッドに沈んだ。

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