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にじいろ。

第24章 サクラ咲ケ。

雅紀「じゅーん!とーまぁー!」


まーくんが大きく手を振る。


斗真「おはざいまーす」


斗真の様子からして
ありゃ…ヤッたな。


和也「おはよー。何?お泊りの末に二人共寝不足?」

潤「うっせ!」

雅紀「うわぁ、いいなー。
俺なんておあずけ食らっ…」



ベシッ



余計なことを言いかけたまーくんの肩を
ベシッと叩いた。



駅までの道を四人で歩く。
潤くんと斗真の左手からは
ジャラ、と
同じ金属の音がしていた。


和也「それ、お揃い?」

斗真「うん。潤がクリスマスプレゼントにってくれたんだ」


斗真がブレスレットを嬉しそうに見つめた。


和也「よかったじゃん。実は俺らも。ほら」


マフラーの隙間から
ネックレスのチェーンを覗かせて見せた。



斗真「そういやさ、休み中にゴリ先輩に会ったよ」

和也「ゴリ先輩?」

斗真「ほら、仮装コンテストの時、俺らにメイクしてくれた元演劇部の、」


雅紀「あぁ。あのオネェっぽい人?」

斗真「そーっす」


和也「で?その先輩がどうした?」


斗真「15日がセンター試験じゃん?その前に景気付けで一曲かましてくんないかって」


潤「かましてくれ、って
ライブやれってことか?」

斗真「いや、それがさ…」

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