にじいろ。
第25章 赤と青のフォトブック。
1月24日。
仕事帰り
家には戻らずに、一件お店に寄って注文した品を受け取ったあと
時間を見計らってとあるビルに向かう。
ここは翔くんが通う、塾。
講義終わりに一番に俺のLINEを確認するのを知ってるから
『迎えに来たよ。下で待ってる。』
それだけ送って
ビルの出入り口付近でホットココアを飲みながら
翔くんが降りてくるのを待った。
翔「はぁっ、はぁっ…さっ、智くんっ…!」
エレベーターを使わずに
4階から駆け下りてきた翔くんが
ゼーゼー言いながら俺の前に飛び出してきた。
智「お疲れ様、翔くん。
驚いた? ごめんね、急がせちゃったね」
翔「いやっ、そんなこと…
でもっ、なんで…?」
本当は
塾が終わったら翔くんがうちに来るはずだった。
仕事が終わる時間が読めなかったから。
俺ね、頑張ったんだよ?
普段ボーッとしてるぶん
『今日はヤケに機敏に動くな(笑)』
って先輩からも褒められたんだから。
智「思いの外、早く終われたんだ。
そうなるように頑張ったんだけどね」
ふふっと笑うと
翔くんが大きな瞳を更に大きくして
そして照れたようにはにかんで俯いた。
智「行こっか。
荷物持つよ」
相変わらずの翔くんの大荷物に
お泊りの実感を噛みしめて
それと同時に
手を繋げないもどかしさが
こみ上げてくる。
ホントは今すぐにでもその手をギュッと握りしめたいのに。
仕事帰り
家には戻らずに、一件お店に寄って注文した品を受け取ったあと
時間を見計らってとあるビルに向かう。
ここは翔くんが通う、塾。
講義終わりに一番に俺のLINEを確認するのを知ってるから
『迎えに来たよ。下で待ってる。』
それだけ送って
ビルの出入り口付近でホットココアを飲みながら
翔くんが降りてくるのを待った。
翔「はぁっ、はぁっ…さっ、智くんっ…!」
エレベーターを使わずに
4階から駆け下りてきた翔くんが
ゼーゼー言いながら俺の前に飛び出してきた。
智「お疲れ様、翔くん。
驚いた? ごめんね、急がせちゃったね」
翔「いやっ、そんなこと…
でもっ、なんで…?」
本当は
塾が終わったら翔くんがうちに来るはずだった。
仕事が終わる時間が読めなかったから。
俺ね、頑張ったんだよ?
普段ボーッとしてるぶん
『今日はヤケに機敏に動くな(笑)』
って先輩からも褒められたんだから。
智「思いの外、早く終われたんだ。
そうなるように頑張ったんだけどね」
ふふっと笑うと
翔くんが大きな瞳を更に大きくして
そして照れたようにはにかんで俯いた。
智「行こっか。
荷物持つよ」
相変わらずの翔くんの大荷物に
お泊りの実感を噛みしめて
それと同時に
手を繋げないもどかしさが
こみ上げてくる。
ホントは今すぐにでもその手をギュッと握りしめたいのに。