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にじいろ。

第26章 輝かしい未来へ。

雅紀「かず。コレなんだけどさ、」


家に帰ってすぐ
俺はかずの前にプリントを差し出した。


和也「進路希望調査書?」

雅紀「うん。どーしようかなぁって。」


和也「まーくんは何かやりたいこととかないの?」


雅紀「うーん…
かずと居られれば俺はそれでいいかな」

和也「いや、嬉しいけど
それじゃダメでしょ?
まーくんにはまーくんの人生があるんだから、ね?」



わかってる。
わかってるよ…



和也「俺も
まーくんとずっと一緒に居たいよ。
でも
まーくんに永久就職するわけにはいかないでしょ?
てか、できないでしょ?」


…そりゃそーだ。


雅紀「かずはさ
将来の夢とかあるの?」

和也「まだ漠然としてるけど
音楽で食ってけたらとは思ってるよ」


そっか。
もしそうなったら
俺も嬉しい。
かずの音楽を沢山の人に知って欲しいし
聞いて欲しい。


雅紀「進学するんでしょ?」

和也「んーん。
進学はしない…かな、
お金もかかるし、」

雅紀「何言ってんだよ!
かずは頭も良いんだし、絶対進学すべきだって!
なんなら俺が働いて援助したって…」

和也「まーくん!
気持ちは有り難いけど
俺より先にまーくんでしょ?
自分の人生をちゃんと考えて。ね…?」



俺はかずと一緒に居られて
かずの支えになれればなんだっていいよ…

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